製造業の設備投資と補助金シリーズ #04
三次元測定機や画像測定機は、検査時間の短縮だけでなく、精度保証が必要な新市場へ参入するための基盤にもなります。補助金申請では「検査が楽になる」という説明から一歩進み、品質保証が売上や付加価値へどうつながるかを示します。
測定機は補助対象になり得ます。新製品開発や新市場進出に不可欠な品質保証設備として位置付ける場合と、検査工程の省力化設備として位置付ける場合で、申請制度を比較します。
検討しやすい導入目的
新製品・新市場
医療、半導体、航空、精密機器など、従来より厳しい寸法・形状保証を求められる分野へ参入する計画。
検査の省力化
手作業測定や検査待ちを自動測定へ切り替え、検査担当者の負担とリードタイムを削減する計画。
対象になり得る設備と経費
- 接触式三次元測定機
- 画像測定機・輪郭形状測定機
- 測定プローブ、治具、校正用機器
- 測定プログラム・品質管理システム
- 運搬・据付、必要な技術導入等
一般的な測定工具のまとめ買いや、補助事業以外にも広く使える汎用品は対象外となる場合があります。導入設備が新製品・新工程に必要であることを説明します。
品質向上を事業計画へ変換する
現状の課題
検査員ごとの測定ばらつき、測定できない幾何公差、検査待ち、外部測定への依存などを整理します。
導入後の変化
検査時間、測定点数、再現性、全数検査への対応、検査成績書の作成時間などを比較します。
売上への接続
新たに受注できる製品、顧客が求める品質保証、見積回答力、内製化による納期短縮を示します。
準備したい数字
| 項目 | 確認例 |
|---|---|
| 検査時間 | 1ロット120分から40分へ |
| 外部測定費 | 年間費用と依頼回数 |
| 不良・再加工 | 不良率、再検査率、廃棄額 |
| 納期 | 検査待ちを含むリードタイム |
| 受注機会 | 精度保証不足で辞退した案件 |
測定機だけで採択されるわけではない
高性能な測定機を導入するだけでは制度目的との関係が弱くなります。どの製品を、どの市場へ、どの品質水準で提供し、売上・付加価値・賃金をどう伸ばすかまで一つの計画にします。
測定室の環境整備、基礎工事、校正、保守などは制度ごとに扱いが異なります。見積取得時に経費を分け、発注前に対象可否を確認してください。
参考資料
本記事は2026年8月22日時点の公表情報をもとにした一般的な解説です。制度内容や公募日程は変更される場合があります。実際の申請では最新の公募要領をご確認ください。

