製造業の設備投資と補助金シリーズ #03
CNC旋盤や複合加工機を導入し、旋削・ミーリング・穴あけなどを一台へ集約できれば、段取りや仕掛品、外注費を減らせる可能性があります。補助金申請では、その設備効果を新製品・新市場・省力化のどれにつなげるかが重要です。
CNC旋盤・複合加工機は補助対象になり得ます。ただし、既存品の増産だけでなく、新たな加工能力によってどの製品・顧客・工程課題を変えるのかを説明する必要があります。
検討できる主な申請パターン
| 導入計画 | 制度の考え方 |
|---|---|
| 複雑形状の新製品を開発 | 革新的新製品・サービス枠を検討 |
| 新しい業界向け部品へ参入 | 新事業進出枠を検討 |
| 複数工程を一台へ集約し省人化 | 省力化投資補助金を比較 |
対象になり得る経費
- CNC旋盤・複合加工機本体
- バーフィーダー、ロボット、搬送装置
- チャック、治具、工具管理装置
- CAD/CAM、加工プログラム関連システム
- 運搬・据付、必要な外注・技術導入等
汎用性の高い備品や既存設備の修理・撤去、補助事業と関係のない周辺品は対象外になる場合があります。見積書では本体・オプション・設置費を区分し、各費用の必要性を説明します。
申請で評価につながる説明
工程集約
旋削後に別設備で行っていたミーリングや穴あけを一台で完結し、移動・待ち時間・再段取りを削減する流れを示します。
加工能力の拡張
従来対応できなかった寸法、材質、精度、複雑形状に対応し、新しい製品・顧客へつなげる計画を作ります。
品質と供給力
工程間の取り付け直しを減らすことで、芯ずれや寸法ばらつきを抑え、短納期化と安定供給を実現する説明が有効です。
導入前後で比較する数字
- 1個当たり加工時間
- 段取り回数と段取り時間
- 仕掛品・工程間移動
- 不良率、再加工率
- 外注加工費
- 月間生産数、納期、粗利益
設備の最大性能ではなく、自社の対象製品でどこまで改善できるかを算出します。加工テストやサイクルタイム表があると、計画の根拠が具体的になります。
申請前に販売店へ依頼したい資料
- 本体・オプション別の見積書
- 設備仕様書とレイアウト
- 加工能力・サイクルタイムの説明
- 納期、据付、検収、支払条件
- 新旧設備の性能比較表
採択通知は発注許可ではありません。原則として交付申請を行い、交付決定を受けてから発注・契約します。
参考資料
本記事は2026年8月22日時点の公表情報をもとにした一般的な解説です。制度内容や公募日程は変更される場合があります。実際の申請では最新の公募要領をご確認ください。

